2012年09月06日

ブログ更新停止中

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http://blog.livedoor.jp/buu2/

なお、本ブログの運営者が下記の書籍を出版しております。このブログが役に立ったという方は、ぜひお買い上げ下さい(笑)。



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2005年04月15日

このサイトについて

このサイトは一覧性を高めるために、記事の投稿の時系列を記事の順番と逆にしてあります。また、なるべく全ての記事を閲覧できるように設定していますが、いくつかの記事はトップページからは閲覧できません。サイドバーの「過去ログ」の「2005年04月」をクリックすると全ての記事が閲覧できます。
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2005年04月14日

はじめに

BSEをどう捉えるか、色々な視点があるのだと思う。どんな視点があるのか、本ブログをまとめるにあたって色々と考えてみたが、大きく2つに絞ってみた。その2つとは、

(1)事実はどうなのか
(2)責任はどこにあるのか

である。その他にも、安全と安心の違いとか、国際交渉とか、視点は色々あると思うが、思い切ってここではそれらを無視してみる(もちろん、これらは完全に分離できるものではないので、部分的に言及する場合はある)。
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1.客観的事実、及び学術的知見

さて、まず「事実はどうなのか」についてまとめてみる。この点については「Return of the まにあな日記」でも何度か取り上げているので繰り返しになる部分もあるが、なるべく簡潔にまとめてみたい。
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1−1.牛BSEの原因は何か

牛のBSEの原因のほぼ100%が、異常プリオンに汚染された牛由来物質を経口で体内に取り込むことである。
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1−2.ヒトvCJDの感染源は何か

BSE感染牛の関連物質を経口で体内に取り込んだ場合が中心である。関連物質の中には加工品も含まれる。牛の中には危険の高い部位と低い部位があるが、低い部位でも「絶対に安全」とは言い切れない。また、輸血による感染の危険性も否定できず、現在は1980年以降欧州に滞在した人からの献血は一部禁止されている(滞在国、通算滞在歴によって対象は異なる)。
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1−3.BSE、vCJDはどのように発症するか

異常プリオンが体内(特に脳)に蓄積することによって発症する。プリオンはもともと脳の細胞膜の構成要素である。通常のプリオンはプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)で分解され、熱にも不安定である。一方、異常プリオンはプロテアーゼ耐性が高く、熱にも安定である。異常プリオンは正常なプリオンを異常プリオンに変質させる活性を持っており、一度異常プリオンが脳に蓄積されると連鎖反応で大量の異常プリオンが発生する。異常プリオンが蓄積すると脳細胞が細胞死し、スポンジ状になる。その結果、痴呆症状を呈した後に死に至る。この経緯は牛、ヒトで共通である。
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1−4.どの国でBSE牛が発見されているか

(1)国産牛
英国、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、フィンランド、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、チェコ、スロヴァキア、スロベニア、ポーランド、イスラエル、カナダ、日本

(2)英国からの輸入牛
オマーン、フォークランド諸島、デンマーク、カナダ、イタリア、アゾレス

(3)カナダからの輸入牛
米国

参考:動物衛生研究所「世界のBSE発生状況
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1−5.どのくらいのvCJD患者がいるか

2005年1月までに確認されているvCJD患者は英国153人(うち生存6人)、フランス9人、アイルランド1人、イタリア1人、カナダ1人、米国1人となっている。日本でも1人がvCJDで死亡したと報告されている。
posted by buu at 20:33| Comment(1) | TrackBack(1) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1−6.vCJD対策はあるか

最も安全な方法は牛を食べないこと。牛を食べる場合には、

(1) BSEに感染している可能性の低い牛を食べる
(2) 危険部位を取り除いて食べる

の2つの方法が考えられる。ただし、両者とも「絶対に安全」とは言い切れない。
posted by buu at 20:33| Comment(1) | TrackBack(0) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1−7.BSEの予防法はあるか

肉骨粉を利用した飼料を牛に与えないこと。
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1−8.日米の牛は安全か

(1)日本の場合
肉骨粉を飼料として利用することは禁止されている。しかし、これが周知徹底されている保証はない。なお、全頭検査は実施されている。BSE牛は17頭が発見されており、現在も発見は続いている(最新の発見事例は2005年4月4日)。

(2)米国の場合
肉骨粉を飼料として利用することは禁止されている。しかし、これが周知徹底されている保証はない。全頭検査は実施されていない。BSE牛は1頭が発見されている。

関連記事:
元米農務省検査官「米のBSE隠し、99.9%確信」
posted by buu at 20:31| Comment(2) | TrackBack(1) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1−9.検査方法の現状と安全性について

(1)検出限界
現在の技術では、異常プリオンの検出にはある程度の量が検査対象部位に蓄積されている必要がある。この限界量よりも異常プリオン量の蓄積量が少ない牛を食べた場合にvCJDが発症するかどうかは現在のところ不明である。

(2)20月齢以下の牛を全頭検査から排除する理由は何か
20月齢以下の牛の場合、異常プリオンの蓄積量が検出限界に達しないことによる。理論上、現在の検出方法を採用している限り、20月齢以下の牛からは異常プリオンが検出される可能性は極めて低いと考えられる(これまでに20月齢以下の牛から異常プリオンが検出されたケースはない)。

(3)20月齢以下の牛は安全か
安全かどうかは全く不明である。なお、同時に20月齢以上の牛で、全頭検査において「異常なし」とされた牛についても安全かどうかは不明である。両者に共通するのは「検出可能なだけの異常プリオンが蓄積していない」ということである。
posted by buu at 20:30| Comment(1) | TrackBack(7) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1−10.なぜ全頭検査を実施しているか

日本でBSE牛が発見された当時、その検査方法には不明な点が多く、安心を担保する目的で全頭検査を義務付けた。
posted by buu at 20:29| Comment(1) | TrackBack(7) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1−11.米国はなぜ全頭検査を実施できないか

飼育している牛がいつ生まれたかといった管理を実施していない畜産業者がおり、事実上全頭検査を実施することができない。ただし、一部の業者については全頭検査に対応することが可能である。
posted by buu at 20:28| Comment(1) | TrackBack(7) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2.責任の所在

さて、次に責任の所在である。米国産牛の輸入を解禁した際、日本国内でvCJD患者が発生したときの考え方は3通りが考えられる。それは

(1) 感染ルートが不明であり、米国産牛の輸入を解禁したことによるとは断定できないとする
(2) 輸入解禁前は患者が発生しておらず、輸入解禁が原因であると判断する
(3) その他の感染ルートが確定できた

である。(3)は実質上無視できる考え方なので、以後の文章では取り上げない。

現在の状況で輸入が解禁された場合、最も危惧されるのは(1)となることである。この場合、輸入解禁の意思決定をした組織あるいは人物の責任を問えないことになる。輸入を解禁する場合には、(1)の選択肢を完全に潰しておく必要がある。
一方、(2)の場合は輸入解禁の意思決定をした組織あるいは人物の責任を問うことが可能になる。では、その場合には責任の所在はどこになるのか。
posted by buu at 20:28| Comment(1) | TrackBack(1) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2−1.ロジックの整理

本来、米国産牛の輸入再開にあたっては、「米国の牛は安全か」に絞って検討されるべきである。そのためには、米国における

(1)肉骨粉が飼料に混入している(していた)可能性
(2)現在飼育されている牛にBSE感染牛がいる可能性

についての検討が不可欠である。ところが、これまでに行われた検討は

(3)牛の月齢判別は牛の生年月日がわからなくても可能か
(4)20月齢以下の牛の全頭検査は意味があるか

といったものであり、米国の牛の安全性そのものを問うものではない。つまり、米国が実施していない検査の有効性を検討しているだけで、米国産牛の安全性は全く担保されていないのである。

こうした状況下で米国産牛の輸入を解禁した場合、その責任の所在はどこにあるのかを考える必要がある。
posted by buu at 20:28| Comment(2) | TrackBack(0) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2−2.牛の月齢判別に関する検討会

「牛の月齢判別に関する検討会」は平成16年11月12日に第一回の会議が行われた。以後合計3回の会議が実施され、平成17年2月8日に「牛の月齢判別に関する検討会」報告書がまとめられた。
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/geturei/hokoku/itiran.htm

これによると、米国の手法は99%以上の確率で20月齢以下の牛を判別できるということになる。ただし、これはあくまでも「判別できる」ということであり、実質的には全く意味のないことである。1−8で述べたとおり、20月齢以上であるか、以下であるかという点は牛の安全性とは全く別の視点であり、この検討会の結論を以ってvCJD発生の責任を追求することは不可能と考えられる。
posted by buu at 20:27| Comment(1) | TrackBack(0) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2−4.自由民主党、公明党

(1)公開質問状(案)
○あなたはプリオンの分子生物学的特徴を明確に理解していますか?
○あなたはvCJDの感染ルートの同定が非常に困難であることを理解していますか?
○あなたが米国産牛が安全だと判断する根拠は何ですか?
○あなたは米国産牛の輸入解禁後に日本でvCJDが発生したとき、たとえその因果関係が明らかにされなくても、その感染者に対して責任を取りますか?
○もし取るとすれば、どういう形で責任を取りますか?
現在、質問状の内容を検討中。アイデアがあればコメント、トラックバックでお知らせ下さい。

(2)島村宜伸氏(自民党)
○島村氏のプロフィール
東京都第16選挙区から選出、当選回数8回、学習院大学政経学部卒業、現農林水産大臣。詳細はこちら

○島村氏の主な発言
→全頭検査というのは世界の常識ではなく、非常識の部類ですから、いつまでもこうした姿勢でいることが妥当だとは思っておりません。
(2005年2月25日予算委員会第六分科会)


メールで直接考え方を質問予定

(3)赤羽一嘉氏(公明党)
○赤羽氏のプロフィール
兵庫県第2選挙区から選出。慶應義塾大学法学部卒業。詳細はこちら

○赤羽氏の主な発言
→私が問題だと思うのは、その微量なプリオンが食品としてリスクがどのくらいあるのかということである。それは限りなく、天文学的に、極めて低い確率、他の食品では安全の範疇にあるのではないかと強く思っている。


→昨年アメリカの農務省が来たときにミーティングしたとき、彼らの主張は「全頭検査はサーベイランスである。安全性の担保ではない。安全の担保はSRMの除去である」といっていた。私はこれが極めて科学的なのではないかと考えた。


→消費者団体の声が大きいというが、消費者団体の声は本当に消費者の声を代表しているのか、大変疑問に思っている。牛丼屋など行ったことがないような上品なご婦人などが発言しており、どうなっているのかと思う。先日、11日に吉野家が一日だけの特売セールをしたが、一日の売り上げが通常の2倍、6時間で売り切れた。こういう状況をどう認識しているのか。消費者の声というが、現実をあまりにも直視していない。危険なものに対して全国各地で行列ができる。男女関係なく行列ができる。そこにリスクを感じていたら行列などできないのではないか。
(発言は全て2005年2月25日予算委員会第六分科会)


メールで直接考え方を質問予定

参考資料:
衆議院インターネット審議中継
posted by buu at 20:24| Comment(1) | TrackBack(0) | コンテンツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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